Linux Router の部屋


ケーブルISPによる常時接続は快適です。TOSHIの場合、下り256K上り128KとISDNとは
格段に早い24時間常時接続で快適なインターネットライフを送ってます。
しかしCATVは契約台数しかマシンを接続できません。HABに接続するだけでもだめです。
TOSHIは1人(当然!)だけど仕事上マシンは山のようにあります。それぞれ場所を変えて、
作業しているので、いちいちケーブルを繋ぎ直すなんてできません。(ズボラなんです・・・)
そこでRouterの登場ですが。市販品は高くて手が出ません。TOSHIは現役引退のマシンに
Linuxの組み合わせでRouterにしています。

用意するもの

PC/AT互換パソコン
  (スペック) 486以上のCPUで8MBのメモリ、後はFDDがついてること。
HDDは要りません、その他サウンドカード等は取り外しておいてください。
要は画面が映ってプロッピーが読み込めNICが2枚付いてる。そんな感じです。
PCMCIAのサポートはないのでノート型はダメです。

NIC(ネットワークカード)
  Linuxが動作するものが2枚
  今回のダウンロード版はPCIのNE2000互換カード2枚の設定になってます。
  お勧めカード
    Melco LGY-PCI-TL
    Corega Ether PCI-T
  です。上記の2点はTOSHIが実際に確認したもので、かつ入手が容易なものです。
  さらにPCIの場合、面倒なIO設定をしなくてもいいという利点があります。
上記以外のNICを使用する場合は「推奨以外のNICを使用する場合」をお読みください。

Linux Router の ダウンロード
TOSHIが実際使用しているものですが、設定を変更すれば
他のケーブルISPでも使用できると思います。
簡単な設定等を書いておきましたので、下の項目をお読みください。

追加NICモジュールのダウンロード
上記以外のNICモジュールです。

作成編

1)まず、上のリンクからLZH形式の圧縮ファイル「lrp.lzh」をダウンロードします。
2)次に、適当なフォルダ上で実行・解凍します。すると以下の8個のファイルが出来あがるはずです。

etc.tgz ldlinux.sys linux log.tgz root.tgz syslinux.cfg syslinux.com syslinux.dpy

3)次に1.44MBでフォーマットしたフロッピーディスクを用意し、Aドライブに挿入します。

4)先ほど解凍したフォルダ上でDOSプロンプトから
    syslinux.com -s a: <Enter>
  と入力し起動ディスクを作ります。

5)作成されたフロッピーに残りの7つのファイルを全てコピーします。

6)これで完成。簡単でしょ。次は設定編です。

設定編

1)さてさて、ここから実際に設定作業に入りましょう。
まず、LANケーブルを繋がずにLRPディスクで起動しましょう。
なにやら、山ほど画面に表示されますが全部無視して
    firewall login :
と表示されるのを待ちましょう。
作成編で正常にLRPディスクが作成されていれば、ここまでこれるはずです。
よっぽど変なマシンなら別ですが・・・。

2)ここで
    root <Enter>
 と入力します。すると下記のようなLRPの設定メニューが起動するはずです。

(画面その1)

Linux Router Project -- Configuration menu

1 ) Network Setting
2 ) System Setting
3 ) Package Setting
b ) Back-up ramdisk
h ) Help
q ) Quit
----------------
Selection : _

この時点で(画面その1)の q ) Quit を選択して、いったんメニューを終了させます。
  firewall#_
と表示されたら、ここで
  ifconfig < Enter>
と入力します。すると

(画面その2)

lo  Link encap:Local Loopbak
     ;
     ;
eth0 Link encap:Ethernet HWaddr XX:XX:XX:XX:XX:XX
     ;
     ;
eth1 Link encap:Ethernet HWaddr XX:XX:XX:XX:XX:XX
     ;
     ;
firewall#

のように表示されます。ここで重要なのは eth0 と eth1 が表示されているかということです。
推奨のNICを2枚使用している場合は、まず大丈夫だと思いますが・・・・。
ここで、HWAddrの後ろにある2桁で6個の記号を見てください。NICにはMACアドレスという
固有の番号が付いています。これは世界中のNICに全部違う番号がつけられています。
ここで、NICもしくは保証書をみると、このMACが記入されています。これを参考にして、
eth0 側にケーブルモデムからのLANケーブルを、 eth1 側に自分のローカル側の
LANケーブルを接続します。

ここでTOSHIと同じISP(FCTV)のユーザーで上記のNICを使用している場合は、なにもする
ことがありません。そのままリセット、もしくは電源を切って再起動すればOKです。


クライアント側の設定(Windows95/98)

このLRPではDHCPサーバーが動作しています。基本的には従来接続していたマシンを、
そのままLRPもしくはローカル側のHABに接続すればOKです。
この利点は、LRP故障等の場合、そのまま元通り繋ぎ直せば(但し契約台数までですよ)
そのまま接続できる点です。


その他のケーブルISPとの接続の場合

基本的にISPからIPを取得(DHCP)して動作するISPなら動くはずなんですが・・・・。


推奨以外のNICを使用する場合

1)ISAバスのNICの場合
この場合カードのPNPをオフにしてIOアドレスを固定する必要があります。
Configuration menu(画面その1)の 2)System Setting を選択すると
(画面その3)

System Configuration menu

1) Packages ・・・・・・
2) Modules Kernel modules to load at boot
3) inittab ・・・・・・
    ;
    ;
q) Quit
------------
Selection : _

と表示されますので、ここで 2) Modules を選択

### Some ethernet cards
#3c509 io=0x300
#eepro io=0x300
#3c59x
#tulip
#de4x5

### Some 8390 based ethernet cards
8930
#ne io=0xXXX
#ne io=0xXXX,0xYYYY
ne2k-pci
    ;
    ;
NE2000互換カードの場合
ここで #ne io=0xXXX,0xYYY の行頭の # を外して、XXXとYYYに
使用するNICのIOアドレスに変更します。
(例:1枚目が 300h で2枚目が 330h の場合)
ne io=0x300,0x330
となります。
そして、ne2k-pci の行頭に # を付けてコメントアウトしてください。
その後 (Ctrl + W) <Enter>で保存。(Ctrl + C) でメニューに戻ります。
(注)「Crtl + W」とはCtrlキーを押しながら W を押すことです。

まだこの状態はRAMDISK上のファイルを更新しただけです。設定をFDに
書き戻さなければいけません。
そこで、一番最初のメニュー(画面その1)に戻って、 b) Backup-ramdisk を
実行しましょう。
(画面その4)
Linux Router Project backup-menu

1) root
2) Etc
3) log
e) Everything
   ;
q) quit
----------------
Selection : _
ここで 2) Etc を選択実行します。途中でディスク容量は十分か<y/N>
と聞いてきますが y <Enter> としましょう。
(画面その4)に戻ったら設定完了です。ごくろうさまでした。リセットしてLRPを
再起動してください。
リセットは嫌。という人は正当に終了しましょう。
(画面その1)に戻って q <Enter> でメニューを終了してください。
firewall#
と表示されたら、
shutdown -r now <Enter>
で全てのサービスを終了し自動的に再起動します。
電源を切りたかったら、
shutdown -h now <Enter>

System halted
と表示されたら、電源を切ってください。
実際、FDにバックアップさえ取ってあればいつでも電源ブッチンOKです。
停電があってもデンキが戻れば再起動してお仕事はじめます。ただしATX電源
のマシンでは電源ボタンを押さんとダメですがね。

(補足:必要な行)
NE2000互換PCIカードの場合:8930 , ne2k-pci
NE2000互換ISAカードの場合:8930 , ne io=・・・・
他には
ISA EtherLinkVの場合: 3c509 io=・・・・・
などがありますが、このHPからダウンロードできるLRPには含まれていません。
各自必要なモジュール(ドライバみたいなもの)を用意する必要があります。
たとえば 3c509 の場合は 3c509.o が必要です。ページ上の
「追加モジュールのダウンロード」からどうぞ。

NICモジュールの組み込み方
MSDOSフォーマットのFDにモジュールをコピーします。
(ここでは 3c509.o とします)
LRPのメニューを終了し firewall# の状態でFDをドライブに挿入し、
mount -t msdos /dev/fd0 /mnt <Enter>
と入力しMSDOSフォーマットでFDDをマウントします。ここで
ls /mnt <Enter>
と入力し、FDの中身が見れることを確認します。
cp /mnt/3c509.o /lib/modules <Enter>
と入力しモジュールをコピーします。
ls /lib/modules <Enter>
でちゃんとコピーされてるか確認しましょう。
lrcfg <Enter>
でメニューを立ち上げて、上記の Modules Kernel modules to load at boot の
内容を変更し、b) Backup-ramdisk を実行。
今度は 1) root と 2) Etc を実行してバックアップ。
これで完了です。